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大阪地方裁判所 昭和60年(行ウ)50号 判決

原告 糀谷吉和

被告 泉佐野市長

主文

被告が昭和六〇年四月一六日付で原告に対してした道路占用不許可処分を取り消す。

訴訟費用は被告の負担とする。

事実

一  当事者の求めた裁判

1  原告

主文と同旨の判決

2  被告

原告の請求を棄却する、訴訟費用は原告の負担とする、との判決

二  原告の請求原因

1  原告は別紙(一)物件目録記載の土地(別紙図面(一)の〈3〉の部分、以下「本件土地」という。)、建物(以下「本件建物」という。)を所有しているが、昭和五九年一二月一八日被告に対し、本件土地から市道佐野中庄線(別紙図面(一)の黄色部分、以下「本件道路」という。)への車両の出入のため別紙(二)記載の内容の道路占用許可申請(以下「本件申請」という。)をしたところ、被告は昭和六〇年四月一六日付で原告に対し、本件道路に面する本件土地を含む二筆の土地は都市計画法(以下「法」という。)三二条により車庫を設けない宅地として開発する旨の事前協議を経て法二九条の開発許可を得た上宅地開発がなされたことを理由に、本件申請につき不許可処分(以下「本件処分」という。)をした。

2  しかしながら、右のような事前協議がされた事実はなく、他に不許可事由もないから本件処分は違法であり、仮に右協議があつたとしても、これを理由に本件処分をなすことは裁量権の著しい濫用であつて違法である。

よつて、原告は本件処分の取消を求める。

三  請求原因に対する被告の認否及び主張

1  請求原因1の事実は認めるが、同2の事実は争う。

2  本件土地を含む付近土地の宅地造成については、日産住宅株式会社が法三二条の事前協議を経て、昭和五三年一月二七日付で法二九条の開発許可を得たが、その後リバー産業株式会社が日産住宅から右開発工事を施行する権原を取得し、同年四月一二日付で法四五条による地位承継の承認を得たものである。

ところで、日産住宅は被告との事前協議に際し、新築する分譲住宅の販売に当つては、本件土地を含む車両の出入が不可能な特定の区画については他所に車庫を確保するよう指導する旨の誓約書を被告に提出しており、その内容は地位承継後のリバー産業と被告間の事前協議においても当然の了解事項であつたから、本件土地については、車庫を設けない宅地として開発する旨の事前協議が成立していた。

3  右事前協議が成立した実質的理由は、本件道路沿いの本件土地前の歩道が泉佐野市立第三小学校及び旭ケ丘幼稚園に通学(園)する児童、園児の指定通学(園)路であるため、その通学(園)時の交通安全を期することにあり、合理性がある。すなわち、本件道路は狭小な上、終日車両の交通量が多く、児童、園児の通学(園)に著しい危険を伴つていたので、昭和四八年ころPTA及び付近住民の要望により、通学(園)路として指定され、歩道及び防護柵が設置された経緯があり、現在も児童・園児約三〇〇名が本件道路沿いの防護柵が設置された歩道を利用して通学(園)しており、もし本件土地に車庫を設け本件道路への車両の出入のため道路の占用を許可すると、右防護柵の一部を切断、除去せざるを得ず、児童、園児の通学(園)時の交通安全に著しい支障をきたすことになる。

4  右事前協議が法的に原告を拘束しないとしても、被告は本件処分をするに当り、原告をはじめ第三小学校、旭ケ丘幼稚園、同PTA、市教育委員会等各関係者の意見を聴取した上、前記2、3記載の事情を考慮したのであるから、本件処分には合理的理由があり、裁量権の濫用とはいえない。

5  原告は、後記のとおり本件土地の両隣の土地を隔てた東西の土地(別紙図面(一)の〈1〉及び〈5〉の部分)には本件道路を横断して出入りする車庫が設けられており、事前協議における本件土地と比較して著しく均衡を失している旨主張するが、右東西の土地には別に進入路があるため車庫の設置可能な区画とされたものであつて、何ら均衡を失するものではない。

四  被告の主張に対する原告の認否及び反論

1  被告の主張2の事実中、本件土地を含む付近土地の宅地造成について日産住宅が法三二条の事前協議を経て昭和五三年一月二七日付で法二九条の開発許可を得たこと、その後リバー産業が日産住宅から右開発工事を施行する権原を取得し、同年四月一二日付で法四五条による地位承継の承認を得たことは認め、その余は知らない。同3の事実は知らず、同4、5の主張は争う。

2  本件土地につき車庫を設けない宅地として開発する旨の事前協議が成立した事実はない。すなわち、日産住宅が事前協議の際被告に提出した誓約書は、「指導する」という文言にあるとおり、法的には意味を持たないもので、せいぜい日産住宅の努力目標を設定したものにすぎず、その内容も、新築する分譲住宅の販売に当り車両の出入が不可能な特定の区画については他所に車庫を確保するように指導するというものであつて、車庫を一切設けることができないものとして協議が成立した訳ではない。また、リバー産業と被告間の事前協議の内容も、本件道路側の建物に車庫を設ける場合は別途協議するというものにすぎず、車庫の設置を一切認めないことにはなつていない。

3  仮に被告主張のような事前協議が成立していたとしても、それは日産住宅ないしリバー産業が宅地造成をするに際してのもので、開発許可後開発分譲された宅地を買受けた原告を法的に拘束するものではない。

また、本件土地の両隣の土地を隔てた東西の土地(別紙図面(一)の〈1〉及び〈5〉の部分)には、本件道路を横断して出入りする車庫が設けられており、本件土地と比較して著しく均衡を失していることや、昭和五三年四月以降七年の歳月の経過に伴い車両が市民の足となつている現在、従前の事前協議をもつて原告を拘束することは原告の生活権に対する著しい侵害であり、本件処分は裁量権の著しい濫用によりなされた違法がある。

五  証拠〈省略〉

理由

一  請求原因1の事実は当事者間に争いがない。

二  そこで、本件処分の適法性につき判断するに、成立に争いのない甲第一、二号証、第三号証の一、二、乙第七号証、原告本人尋問の結果及びこれにより成立を認めうる甲第四号証、証人宮下治の証言及びこれにより成立を認めうる乙第一号証の一ないし一五、第三号証の一ないし一〇、第四号証の一ないし一八、第五号証の一ないし一二、第六号証、弁論の全趣旨により成立を認めうる乙第二号証の一ないし一六、国道二六号線の旭町交差点から南東方向の本件道路北側の状況の写真であることに争いのない検甲第一ないし第二一号証、同交差点から南東方向の本件道路南側の状況の写真であることに争いのない検甲第二二ないし第四三号証、同交差点から北西方向の本件道路沿いの写真であることに争いのない検甲第四四ないし第四八号証、同交差点から南東方向の本件道路南側の状況(児童、園児の通学(園)状況を含む。)の写真であることに争いのない検乙第一ないし第七号証に弁論の全趣旨を総合すると、次の事実が認められる。

1  本件土地を含む付近土地(分筆前の泉佐野市旭町六二八番の八及び同番の一〇、以下「本件造成地」という。)につき日産住宅は昭和五二年一〇月一四日法三二条の事前協議を経て同年一一月二七日法二九条の開発行為許可申請をし、昭和五三年一月二七日付で右許可を得たところ、同年三月二五日リバー産業は日産住宅から本件造成地を買受けて右開発工事を施行する権原を取得し、同年四月一二日付で法四五条の地位承継の承認を受けた上(同日開発行為の変更につき法三二条の事前協議を経由)、同月二〇日法二九条の開発行為変更許可申請をし、同年五月一一日付で右変更の許可を得て同月二六日法三六条の開発工事に関する工事を完了した(右事実のうち、本件造成地につき日産住宅が事前協議を経て開発許可を得た後、リバー産業がその地位承継の承認を得たことは当事者間に争いがない。)。

2  泉佐野市は日産住宅の事前協議申請に対し、本件造成地が泉佐野市立第三小学校の指定通学路である本件道路に面していることから、その工事着工前に同市教育委員会及び学校と協議されたいとの同市教委の協議内容を示したため、日産住宅は被告に対し、本件造成地に対し、本件造成地に新築する分譲住宅の販売に際し車の出入が不可能な特定の区画については買主にその旨十分に説明し、車を所有する者に対しては他所に車庫を確保する様に指導する旨の誓約書(乙第二号証の一六)を提出した。さらに、同市はリバー産業が開発計画を一部変更した際の事前協議申請に対しても、本件道路側の土地に車庫を設ける場合は別途協議されたいとの市教委の意向(乙第四号証の六)をリバー産業に伝えてこれを協議内容とした。

3  本件道路のうち本件土地付近に面する部分は、車道の幅員が約四メートル、車道の南西側一方に設けられた歩道の幅員が約一・二メートルであるが、第三小学校及び併設の旭ケ丘幼稚園の児童、園児の多くが、本件道路を通学(園)路として利用しているので、泉佐野市は昭和四八年ころ同小学校PTA等の要望によりこれを通学(園)路として指定するとともに、児童らの交通安全を確保するため歩道沿いに高さ約一メートルの鉄パイプ製防護柵を設置して車道との交通を遮断した。

従つて、本件造成地のうち右歩道に面することになる一部の分譲区画では、防護柵を除去しなければ車を出入りさせることができない状況にあり、前記誓約書にいう車の出入りが不可能な特定の区画とか、別途協議の対象とされた本件道路側の土地とは、右のような状況にある土地を意味し、具体的には、リバー産業により開発された分譲区画のうち、本件土地及びその両隣の土地(別紙図面(一)の〈2〉、〈3〉、〈4〉の部分)がこれに相当する。

4  本件道路のうち国道二六号線との交差点から本件土地の前を経て南東方向の第三小学校校門に至る約三〇〇メートルの間には、泉佐野電報電話局や不二製油株式会社泉佐野寮の駐車場の出入口があるほか、南西方向から本件道路への進入路が主要なものだけでも三本あり、これらの箇所では歩道が分断されているほか、防護柵も設置されていない。そして、本件土地の両隣の土地を隔てた北西、南東側の土地(別紙図面(一)の〈1〉及び〈5〉の部分)にはそれぞれ車庫ないし駐車スペースが設けられているが、右各土地は本件道路と南西方向からの進入路とに囲まれた角地であつて、車両の出入口は本件道路ではなく右各進入路に面して設けられている。

また、本件道路のうち国道二六号線との交差点よりも北西側部分は同じく第三小学校ないし旭ケ丘幼稚園の通学(園)路として指定されており、交通量も本件土地付近と同程度であるが(もつとも、通学(園)する児童、園児数は若干少ないものと推測される。)、その歩道沿いの土地には車庫を設けることが認められ、車庫のある土地付近ではガードレールが分断されている。

5  昭和六〇年九月現在、第三小学校の校区の一部である泉佐野市新町、同春日町、同旭町から同小学校ないし旭ケ丘幼稚園に通学(園)する児童、園児の数は合計三二八名であり、そのうちかなりの者が登下校(園)時である午前八時ころ及び午後三、四時ころの時間帯に本件道路を利用している。

6  原告は昭和五八年四月二五日(登記簿上は同年五月一八日)、本件土地、建物をリバー産業からの譲受人である中川定利から買受けたが、仲介業者株式会社富士ハウジングの広告には本件建物は駐車場付とあり、重要事項説明書添付の間取・地形図にもカーポートの記載があつたので、本件土地に車庫を設けることができるものと信じ、そのことは原告が本件土地、建物を買受けるに当り重要な動機となつていた。

原告は入居後直ちに富士ハウジングを介してカーポートの地面にコンクリートを打ち門扉を取付けるなど車庫の工事をし、同年五月ころには車庫に面する歩道と車道との段差をなくすため、歩道上の防護柵を一部切断、除去しようとしたところ、泉佐野市土木部道路課から無断工事は許されないとの異議の申出を受け、右工事及び歩道を車の出入口として利用するには道路法三二条により道路占用許可(同法二四条による工事の承認を含む。)を要し、その際利害関係人として第三小学校PTAの承諾を得るように指導された。

7  そこで、原告は本件申請に先立ち、市教委を介して第三小学校PTAに利害関係人としての承諾を求めたところ、同PTAは、昭和五八年一一月三〇日第三小学校校長(旭ケ丘幼稚園園長を兼任)とともに市教委に対し、車庫の設置を認めると防護柵の一部が切断、除去されて防護柵を設けた趣旨が没却されるのみならず、車両の出入が児童、園児の通学(園)時の交通安全の確保に重大な支障をもたらすとして反対するように求める要請書(乙第七号証)を提出し、右要請書は市教委を通じて市道路課に回付された。

8  原告は市道路課に対し別紙図面(二)に記載のとおり車庫からの車の出入につき安全対策を講じた計画図面を提示して第三小学校PTAとの交渉を再三申入れたが、市道路課は前記要請書を示して原告を同PTAに取次ごうとせず、同PTAも昭和五九年九月八日最終的に原告との交渉に応じる意思がない旨伝えてきた。そこで、原告はこれ以上交渉の申入をしても応じてもらえる可能性がないと判断し、同年一二月一八日同PTAの承諾のないまま本件申請(道路法二四条所定の工事の承認申請を含む。)をするに至つた。

9  原告の計画では、別紙図面(二)に一部記載のとおり、防護柵の切断部分にミラー(図面では一か所だが計画では両側に二か所)を設置するほか、車庫の扉を観音開きにして車両の出入時に歩道の交通を一時的に遮断することにより歩行者の交通安全に配慮するとともに、防護柵を切断、除去した後に可動式の安全パイプ三本を設置するか、チエーンを張るなどして防護柵の代替とする考えであつた。

10  原告が自動車を利用する目的は主として勤務先のスナツク(泉佐野市上町所在)への通勤及びスナツク開店前の仕入であつて、その時間帯は概ね午後五時以降であり、本件土地近くの賃貸駐車場に自動車を置いている。

三  右認定事実によれば、日産住宅が本件造成地開発行為の事前協議に際し被告に提出した誓約書に「指導する」との文言が用いられているのは、右協議によつては分譲地の購入者たる第三者を法的に拘束できないからにすぎず、日産住宅と被告との間では本件道路の歩道沿いに防護柵が設置されている箇所に面する特定の区画(本件土地もこれに含まれる。)については車庫を設けない宅地として開発する旨の事前協議が成立していたというべきであり、右協議は日産住宅からリバー産業への地位承継に対する承認によりリバー産業に受継がれたと解される。しかしながら、その後リバー産業が開発計画を一部変更した際の事前協議申請に対する協議内容は、防護柵の設置されている箇所に面する土地に車庫を設ける場合は別途協議を要するというものであつて、これによれば本件土地に車庫を設けることがあり得ることを前提としているから、右両協議の内容を矛盾なく説明するためには、両者を総合的に判断して、開発時においては本件道路を通学(園)する児童、園児の交通安全に対する一般的危険を想定して、その安全確保のため防護柵が設置されている箇所に面する土地については差当たり車庫を設けない土地として開発することとし、右土地に将来車庫を設けることを認めるかどうかはその時点で改めて個別協議の対象とすることにしたのであつて、児童、園児の交通安全に対する具体的危険が認められない場合において道路法所定の手続を経て車庫を設置することまでをも絶対的に禁止する趣旨ではないと解さざるを得ない。

被告は右事前協議の成立を理由に本件処分をなしたとして右協議に原告に対する法的拘束力があるかのように主張するが、これは宅地造成をするにあたつての開発許可に際してのもので、開発許可後開発分譲された宅地を買受けた原告を法的に拘束しないから、この点に関する被告の主張は失当であり、右協議の存在はせいぜい本件申請に対する許否の判断の一要素となりうるにすぎない。

四  道路法三二条の占用許可ないし同法二四条の工事の承認をするかどうかは、原則として道路管理者の自由裁量に属し、前者につき同法三三条所定の占用許可基準に適合するかどうかを総合的に判断し、後者につき工事の必要性、設計及び実施計画の合理性並びに道路管理上の支障の有無などを総合的に判断して決すべきものであるが、一般に裁量権を濫用してはならない条理上の制約があることはいうまでもない。

これを本件についてみるに、前記認定のとおり、本件申請の目的は車庫から本件道路への車両の出入であり、そのため車庫に面する歩道の一部を占用して歩道上の防護柵を車庫の間口に合わせて三メートル切断、除去し、これに沿う歩道と車道との段差をなくす工事を二日間で行うというものである。そして、原告は車両の出入時や防護柵の代替としてしかるべき安全策を講じる計画であるところ、原告の自動車の利用状況、本件道路の歩道を児童、園児が登下校(園)に利用する態様、さらには本件道路には駐車場の出入口や進入路との関係で歩道が分断され、防護柵が設置されていない箇所があり、あるいは道路に面して車庫を設けることが認められている部分も存することとの均衡等を総合して判断すると、原告が車庫から本件道路へ車両を出入するため、歩道の一部を占用して本件防護柵の一部を切断、除去し、歩道と車道との段差をなくす工事をしたからといつて、原告の車両の出入が右歩道を登下校(園)に利用する児童、園児の交通安全に著しい支障をきたすとは到底いえないというべきである。

五  被告は本件申請に際し、原告をはじめ第三小学校、旭ケ丘幼稚園、同PTA、市教委等各関係者の意見を聴取した上、本件事前協議成立の経緯及び児童、園児の交通安全に与える影響等の諸事情を考慮して本件処分をしたから、裁量権の濫用はない旨主張する。しかし、被告が本件申請に先立つて市教委を通じ、第三小学校、旭ケ丘幼稚園、同PTAから車庫の設置に強く反対する旨の要請を受けたことは前記認定のとおりであるが、本件事前協議の趣旨に沿い、原告に車庫の設置を認めることが児童、園児の交通安全に対しどの程度の具体的危険をもたらすかについて検討したことを認めるに足りる証拠はない。却つて、被告は、原告に対し、利害関係人として第三小学校PTAの承諾を得るよう指導し、その承諾が得られないため原告が提案してきた児童、園児の安全対策を配慮した工事計画についても利害関係人を交えての交渉の機会を持つことなく、いわば頭ごなしに本件処分をしたことが窮われるのであつて、右事実に被告は関係者と協議の上児童、園児の交通安全を確保するために必要な条件を付して本件申請を許可ないし承認することができること(道路法八七条)、さらには原告が本件土地を買受けた経緯をも考慮すると、被告の本件処分には裁量権を逸脱した違法があるといわざるを得ない。

なお付言するに、証人宮下は本件申請を許可すると本件土地の近隣土地の所有者から同様の申請がでた場合への影響が懸念される旨供述しているが、そのような場合には、その都度個別具体的に児童、園児の交通安全に対する危険性の有無を判断して許可または不許可処分をすることになるのであり、このことが本件の結論を左右するものでないことはいうまでもない。

六  以上によれば、本件処分には裁量権を逸脱した違法があり原告の本訴請求は理由があるから認容することとし、訴訟費用の負担について行訴法七条、民訴法八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 青木敏行 筏津順子 松田亨)

別紙(一)、(二)及び別紙図面(一)、(二)〈省略〉

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